藻類学会第34回大会@筑波大学その2

今回発表した研究は鹿大のT田先生と共同でやったものです。実は、彼がほとんどの仕事をして僕はあまりなにもやっていません。T田先生の研究室が長年蓄積した鹿児島県の離島の藻類調査のデータと波のデータを一緒にまとめて分析しただけです。その結果、沿岸域の波浪状況により藻類の種数が変動することを明らかにした。ま、現場に潜っている方々は向かしから知っていることですので、僕はただ数値かしただけです。

ところが、一部の研究者は僕の解析について強い反論をしてくれたため、久しぶりにテンションがあがり興奮しちゃいました。いいですね。とくに、波浪や波エネルギーの表現について、鮫のようないきよいで突っ込んでくれました。実はですね、僕はsurf similarity(砕波帯相似パラメーター)の無次元変数を使って藻類が生育する環境の波浪を表しています。そして、発表しているときに何回か、パラメターは波浪や波エネルギーと比例しているといいました。たぶん、すれが気に入らなかったんではないかと思います。

たしかに、そのパラメータは相対的な値です。たしかに、それは主に砕波の形の分類に使われているものです。でも、エネルギーと比例していないっと言うことはどういうこと?

やはり、詳細な説明が必要ですね。

波が沿岸に移動する過程で、海底との摩擦や熱・乱流などのプロセスにより、波エネルギーが減少します。海岸は0%〜100%の波エネルギーを反射する可能性はあります。たとえば、直立に立つ崖は100%に近いエネルギーを反射する可能性はありますが、干潟や勾配の低いところはあまりエネルギーを反射しません。これはreflection coefficient(反射係数)で表することができますが、波の動態はとても複雑なので、現在でも理論上の計算は難しい。ということで、現場の砕波を観察していく必要がある。そこで、先ほどあげた砕波帯相似パラメーターが便利です。同時に海底の勾配と波の傾斜を使うことにより、沿岸域の波の形を表すことに広くつかわれています(計算は前日発表したポスターNishihara Laboratory: 日本藻類学会第34回大会を参考に)。さらに、昔から、反射係数(K)と砕波帯相似パラメーター(kai)の関係は明らかにされています(K ~ kai^2)。ということで、砕波帯相似パラメーターは波浪や波エネルギーと比例していると表現した。あくまでも、相対的な話です。

ちなみに、BATTJES(1974)をはじめ、さらに高度な方法で沿岸域の波エネルギーの計算ができます。もしも、必要であればそこかれ沿岸域の波浪エネルギーを見積もれます。でも、現時点ではそれほどの詳細な情報は必要としていない。まずは、藻類と波を幅広く理解させるためには、使いやすい分かりやすい方法が必要。Simple is best方針です。

ま、僕のことなので、一部の研究者に反論されたというのは僕の頭の悪さと説明不足でしょう。

参考論文:
Battjes 1974. Surf similarity. Proc. Coastal Engineering Conference, ASCE, 14: 466-479.
Boegman et al. The degeneration of internal waves in lakes with sloping topography. L&O 50: Galvin 1968. Breaker type classification on three laboratory beaches. J. Geophys Res. 73: 3651-3659.
Komar 1976 1976. Beach Processes and Sedimentation. Prentice-Hall.
Holthuijsen 2007. Waves in Oceanic and Coastal Waters. University Press.
Svendsen 2006. Introduction to nearshore hydrodynamics. World Scientific.
1620-1637.

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